2014年9月30日

130X テールケース幅は重要でした

相変わらず絶好調の130Xですが、ちびちびとトラブルもあります。


以前、130Xのテールケース部にV120用のパーツを流用した後、テールピッチレバーの脱落防止にテールをフロントコントロール化しました。

その後しばらくは快調だったんですが、だんだんテールがゆらゆらするようになってきて、そんなに振動もないのにテール保持力が落ちてきました。

これが当時の写真ですが、飛ばしているうちに、ケースから左側に向かってテールシャフトがだんだん外れてくるようになってしまいました。
テールシャフトが左に行かないように保持してるのは、もちろん傘ギア同士の噛み合いです。Dギアが左に行こうとしてもCギアがあるので当然押し返すようになっています。
しかし、テールシャフトのDカットがされている部分までは、たとえギアが左に行かなくてもシャフトだけで左に行けてしまいます。

当然純正パーツならそうならないようにDカットの長さが考えられていますが、下の写真(テールケースを130X用に戻したもの)と比べるとわかるように、テールケースの幅が130X用のもののほうが右に広いです。
この横幅違いを吸収するために、1枚目の写真ではDギアの右側を削ってまで押し込みましたが、Dカットが余った分だけシャフトが左にずれてしまってはいみがありません。

というわけで、価格も大差ないので素直にケースは130X用のパーツを使うことにしました。

これでテール周りの部品は、テールケース、テールシャフトの2つだけが130X用で、他はすべてV120D02S用となりました。ケース、シャフト共に価格差が小さいパーツなのでコスト的には問題ないでしょう。


純正モーターでピッチをあまり欲張らなければ、横にぱたぱた振ってもテールはばっちり保持されます。といってもけっこうぎりぎりなので、ラフにピッチを入れたりモーターをハイパワーにする場合はテール延長か何かの手段でテールの最大推力を強化したほうがよさそうです。

2014年9月26日

miniCPの1S機 やっぱりHK14000はえらい

初手巻きで、C05XLを太線で巻きなおしてそこそこパワーが出せたりしましたが、やはり電流ぶちこみ系の路線ではHK14000の完成度はすばらしく高いと思います。C05Mなんかと大差ないサイズに、ぎちぎちにあふれそうなほど太い線が(ダブル巻きで断面積を稼いで)巻かれています。

以前このモーターをminiCPに試したときは、なぜか回転があまりあがらず相性が悪いのかなぁ??と困った記憶がありますが、今思ってみればあれはメインシャフトのクラックか何かで、高回転になると急速に振動ロスが増えて回転が上がらないトラブルだったんだと思います。

あらためて整備したminiCPにHK14000を積んでみると、全力で回すと2S並みのものすごいヘッドスピードが出ます。(純正ブレードの場合)



これを組み合わせるテールモーターは、7mmブラシだとちょっと苦しくてピッチをかなり制限しないといけませんが、同じ電流ぶっこみ系であるHK12000を使えばテールもすさまじい推力を発揮します。

ただ、HP03Tなんかの高級テールモーターと違って磁石が6極なので、低回転が苦手で始動性も悪く、BLHeliのダンピング設定を強くするとフライト中に停止してよく落ちます。テール負けはしにくいですが、回転が落とせなくてテール勝ちで苦労する場合があるかもしれません。

機体重量はさすが1Sで、350mAhのバッテリーを積んだフライト重量で50g前後です。(キャノピー入れたら50超えちゃいます)  パワーの割には軽いと思います。


なんのことはない、昔からマイクロヘリ倶楽部さんで推奨されている組み合わせになったというだけのことですが、1Sとしてはかなりのハイパワーで楽しめます。
パワーの代償として、走らせたときのぐらぐら度はひどいものです。ジャイロ感度を下げれば少しマシになるかもしれませんが根本的にはブレードを重くしないと解決しそうにありません。でもそうやって大きく重くしていくと軽い1Sの良さが消えちゃうので難しいですね。



ただ、いままでこれが常用できなかった理由はもう一つあって、電圧が落ちてくるとフライト中に突然サーボが狂ったようにぴくっと動く症状が出始めます。ジャイロがあわてて水平に戻そうとして結果として3つのサーボが全部ぴくっと上に動いたりするので、突然急上昇したり急降下して地面に特攻したりするので故障が怖いです。

モーターを回すとびくびくするので、電源電圧が汚くなったことで誤動作してるのか、またはモーター周りの配線から出る放射ノイズをアンテナが拾って一瞬ノーコンになっているかどちらかだと思いましたが、どうも電源電圧が汚くなっているためのような気がします。

本当は受信基盤右下のコイルを通った後の制御電源ラインにコンデンサを入れたりするのがいいと思うんですが、手元にテスターも無くいまいちどこが制御電源なのかわかりませんでした。

なので、とりあえずはリポのコネクタ線根元にただ単にケミコン100uFを入れました。これでも相当に症状が抑えられています。

もっと適切な箇所にチップタンタルコンデンサでも入れればほんの少しの重量増ですむと思うんですが、今はまだ様子見なのでこの仮付けで済ませてます。

2014年9月18日

パワーを得るためにどんなモーターを作る(探す)か?

前回、前々回の記事で、モーターをハイパワー領域で使うためにはKvで計算される無負荷回転数の半分~7割くらいのところをホバリング回転数にあわせるのが良い、ということがわかりました。

miniCP-2Sの場合で実例と比べると、ローター回転数5000rpmを目指したとして、メインギア64T、ピニオン8Tとするとモーターの回転数は40000rpmです。バッテリーは2Sを使うとして、バッテリー内部抵抗の電圧降下分などがあって7Vくらいがモーターにかかっていると考えて、無負荷回転数の80%でこれを実現するには  7142Kv のモーターがあれば良いことになります。

実際に使っていてぶっちぎりに良いパワー感を得られるモーターはHP06の6800KvとHP08の7700Kvなので、だいたい理にかなっているようです。HP06の場合は80%よりもう少し上で回っている可能性もあり、相当に電力効率が良さそうです。実際に回しててもぜんぜん熱くなりません。



こんな具合に、2SでminiCPを飛ばすなら狙うKvは7000~9000Kvが良かろう、というところは決まったとして、問題はトルクがそれに見合うだけ出ているかです。

今までの回転数の議論は、あくまでそのモーターの一番パワーが出る箇所を使いましょう、というだけなので、その上で十分なトルク、すなわち十分な最大パワーを持ったモーターを使わないと良い性能は出ません。

nobさんの今日の記事ともかなりかぶるのですが、モーターのトルクが強いためには

  • 電流がたくさん流れる
  • 巻き線のターン数が多い
  • 磁石が強い、または鉄心のアシストで磁力が強い

などの要素が考えられます。
ここで一昨日からお世話になっているマブチモーターのflash資料を参照しますと、性能の変化要因というセクションで、巻き線の太さ、ターン数、磁力についてそれぞれ単体で変化させたときの特性曲線の変化がビジュアルに説明されています。

巻き線ターン数が変化した場合、巻線径が変化した場合というページによると、ターン数を増やした場合には、静止トルクは変わらず無負荷回転数(すなわちKv)だけが下がります。ターン数が増えれば磁束も比例して増えるはずなのでこれは一瞬意外に思いますが、ターン数が増えた場合は線の長さも比例して増えるので、巻き線抵抗も比例して増え、静止電流=静止トルクを決める電流が反比例して下がるため、効果がきっちり相殺してトルクは変わらないという結果になってしまいます。

特性グラフの横幅が同じでNのグラフがターン数を増やすにつれ低い位置に下がっただけ、という結果なので、N*Tで得られるパワーは単純に全域で下がります。

(モーター単体の性能としてはマブチの説明グラフどおりですが、実際にヘリに載せる場合はリポの内部抵抗とESCの抵抗が加算されるので、ターン数が2倍になっても回路全体の抵抗は2倍までは増えません。なので静止トルクだけは少し増えるかもしれませんが、全域でのパワー低下を補うほどの効果があるとは思えず、やはりパワーは低下方向だと思います)

したがって手巻きモーターを作る場合、ターン数を増やすのはトルクアップではなく狙ったKvまで回転数を下げるためにやるんだと割り切ったほうが良さそうです。



線径の効果は逆に、線を太くすると無負荷回転数N0は変化せずにトルクだけが増えます
これはモーターの設計上とても便利な性質です。ある巻き方で狙ったKvが得られているモーターがあったとしたら、そのモーターの線をほどいて、どうにかして太い線(または細い線のダブル巻き)で同じ回数巻くことができれば、同じKvのままきっちりトルクとパワーが増えます。

まあ、マイクロモーターの場合そんな余地は無い場合がほとんどですけどね…




そんなこと言ったらじゃあなんでAEOのモーターは駄作ばかりなのにHP0xはあんなに高性能なんじゃ! という疑問に答えてくれるのがマグネットの種類の比較ページです。

マグネットが強いほど、無負荷回転数N0つまりKvは下がり、逆に静止トルクTsは上がります。15000Kvくらいでいまいちトルクが足りないモーターを持ってきて、磁石だけどうにかして強くできれば簡単に理想のモーターが作れそうです。

既存のモーターを改造して手巻きする場合にはここはどうにも変更しようがないところですが…


しかし実際にHP06やHP08を触ってみると、露骨に他のモーターよりコギングが強いです。これは磁石が強いのか、中に入ってるコイルを巻く積層コアの磁化されやすさが強いのか判断がつきませんが、とにかくハイパワーなモーターは何らかの理由で磁力が強くできていそうです。

逆に考えると、巻き方が気に入らない駄作でもなんでもいいから、コギングがなるべく強そうなモーターを持ってきて、そこでKvが狙った値になるような巻き数を見つけて、最後にコアの隙間が許す限り太い線でその回数ぶん巻いてやれば、可能な限りのハイパワーモーターが得られそうです。

手持ちの残念モーターでは、HP08の1S版や、C05XLの10800Kvあたりのコギングが強いので面白い候補になりそうな気がします。

2014年9月17日

モーターを性能曲線のどの領域で利用するか

一つ前の記事でマブチモーターの説明にあったように、横軸にトルクTをとり、測定しやすい無負荷回転数N0、停止トルクTs、無負荷時電流I0、停止電流Isの4パラメータを決めるとモーターの性質がほぼ決まり、出力曲線と効率曲線が得られます。

他社の資料でもこのグラフはよく示されており、下の例では最高出力のポイントが停止トルクの半分Ts/2とはっきり書かれています。

http://www.namiki.co.jp/product/dcmotor/motor_tech.html



これを踏まえて、まずある1つのモーターが与えられたとき、マイクロヘリのメインモーターへの要求
  1. ピッチポンプや横チクで負荷をかけたときになるべくローター回転数が落ちない=パワーがある
  2. その上で、なるべくモーターが熱くならず、長時間飛べる
をふまえてこのモーターをどう使えば良いか考えてみます。



まずパワーがあるとは、負荷をかけて回転が落ちそうになったとき、速やかに回転を戻すだけのパワーが発揮できるということです。性能曲線のパワーカーブで、ちょうど無負荷回転数の半分のところが最大パワーとわかっているので、この付近、できればちょうど半分より少し高い回転数のところでホバリングできるように、ギア比やローター回転数を選択すると良いと思われます。




ギア比で調整する場合はわかりやすいですが、ローター回転数をガバナーで設定するとこの特性グラフとはどういう関係になるのでしょうか

ガバナー動作させたとき、出力に余裕がある場合はPWM制御により電流が間欠的にしか供給されず、本来は回転数の増加と共に電流が逆起電力で下がっていくところを、回転数=逆起電力は一定にしつつPWMのデューティ比で実効電流を下げていった状態、と考えられます。



ガバナーありの状態で、パワーが出る領域をホバリング回転数の少し下に用意して待ち構えるパワー重視の使い方は、以下のような関係になりそうです。このくらいの使い方だと、ガバナー無しでもほとんど違いは無いでしょう。


1Sモーターを無理やり2S駆動した時のように、パワーはあるけど全力で回すと回転数が高すぎるモーターを無理やりガバナーで低回転に落として使うと、特性グラフの以下のような位置で使っていることになり、ホバリング時はいざ知らず負荷がかかったときですらモーターの実力(最大パワー)が使える場面がありません。しかも電流は常に高めゾーンを使っているので発熱しまくりです。


上はガバナーありの場合でしたが、単にKvが高すぎるだけで最大トルクTsが不足しているモーターや、分不相応にピニオンを上げて無理やり高回転を狙った場合、ホバリング状態でも(モーターにとっては)Tsに近い高負荷がかかり、ガバナーがあろうがなかろうが残念な使い方になります



上の議論には効率の話が出てきませんでしたが、最大効率ポイントは一般には(冒頭にリンクした並木精密さんの例のように)Ts/2よりも低トルク側にあるので、最初の例のように回転落ち時のパワーを確保するように7割程度の回転数を狙っていれば効率もまあまあの結果が得られそうです。

極端に考えると、電気抵抗やメカ抵抗などの各種ロスI0が非常に小さいモーターでは、効率曲線はN*T/Tすなわち元のNに比例しますので、ほぼグラフ左端で効率MAXが得られます。左端付近ということは電流もほとんどゼロに近いので消費電力もさぞ少ないでしょう。



が、当然ながらグラフ左端というのはパワーカーブが0に近いところなので、ここでホバれるということはモーターの最大出力にものすごーーーく余裕がある巨大なモーターでないとそんな箇所で飛ばすことはできません。

しかも、残念なことにモーターを大型にするとメカ抵抗や各種ロスはどうしても増え、そもそもヘリの重量が増えて負荷がかかり効率が下がってしまうので、効率Maxは単純に何かを突き詰めていけば狙えると言うものではありません。

2014年9月15日

マブチモーターのガイドでDCモーターの基礎を勉強する

ここしばらくいろいろぐぐってはみたのですが、マブチモーターのサイトにある説明が今の私にはぴったりでした。


このガイドによると、横軸にトルク、縦軸に回転数や電流など様々なものを取ったグラフで考えるとわかりやすく一般的であるとされています。(暗黙のうちに、一定の電圧をかけたとき、という前提が含まれているものと思います)

モーターのトルクはどんな時でも電流にほぼ比例しますから、この表記では縦軸に電流をとったI-Tグラフは右上がりのほぼ直線になります。(正確には出力トルクゼロでも内部のロス分を補う電流I0が要るので、左下は原点を通りませんが)
一定の電圧という前提でいろんなトルクの状態を実現するには、つまり負荷をいろいろ変えたとき、というのが横軸の意味するところだと思います。

外からかけている電圧Vとコイル抵抗をR (どちらも今の議論では定数扱い)、内部で発生している逆起電力をVrとすると V-Vr=I*R が成り立つはずなので、電流がTに対しリニアになるということは、内部逆起電力VrもTに対しリニアに変化しているということです。そして逆起電力は回転数に比例しますから、けっきょく回転数を縦にとったN-Tグラフもリニアという結論が得られ、左上で無負荷回転数N0、右下で静止トルクTsを通る直線になります。
マブチモーターのサイト内flashから引用
URLで貼りたかったんですがflashなのでこうするしかありませんでした
今まで回転数とトルクの関係をイメージしたことはありませんでしたが、このグラフは直線であり、なおかつ誰でも簡単に測定できるN0とTsによって直線の切片、傾きとも完全に確定するというところが便利です。


ここからがこのグラフの本領発揮です。モーターの出力は、回転数×トルクで得られますから、このグラフのN-TグラフにさらにTを掛け算してやれば出力グラフが得られます。

元のN-TグラフはTsでゼロを通りますし、そこに掛け算されるTはT=0でゼロを通るわけですから、この出力グラフはT=0とTsの2箇所でゼロを通る2次曲線になります。
マブチモーター内のflashから引用
従って、モーターが最大パワーを発揮するポイントは回転数が無負荷回転数N0のちょうど半分のところであるということが、モーターの細かい素性を問わず一般論として確定します!

効率グラフの方は出力を消費電力(=V*I)で割ったものですが、これは各種抵抗によって消費されるI0によっていろいろ複雑な形をとるので、パラメータを実測しないとなんとも言えません。
ただこの式から言えることは、各種ロスの合計であるI0が非常に小さければηはN-Tグラフに近づきますので高回転側で最高効率、逆にI0が大きければ若干は低回転側で最高効率のポイントが得られるということです。




ところでマブチモーターのガイドには出てきませんがよく使われるパラメータとして、無負荷回転数/Vの係数であるKv、トルク/電流の係数であるKtがよくモーターの指標として出てきます。
そしてこの両者には Kv=定数/Ktの関係があるそうです。

しかしこれは2つの意味で不満があります。まず1つには、両者に関係があるということはこれは物理的には1つのパラメータです。先ほどのマブチガイドの議論では、最低でもN0,Tsの2パラメータが必要、できればIs,I0を加えた4パラメータがモーターの特性を示すということだったので、まるで足りません。(とはいえN0はKv、IsはKtで表現できるので4つのパラメータが全て独立と言うわけではありませんが)

また、トルクが1/Kvで表現できるというのは、あくまで起電力による内部発生トルクだけでして、抵抗やメカニカルロスで消費される分を考慮した出力トルクではないため、気になる高回転に行くほど不正確になります。

初手巻きモーター そもそもモーターに対する要求仕様は?

nobさん日記のマイクロモーター手巻き方法を見て、手元にあった配線切れモーターの中からC05XL-8000Kvだったものを選んで巻きなおしてみました。

元のC05XLは、2Sを見越して8000Kvにしてるようなのですが余りに貧弱で、たいていの純正モーターに負けるのでさっぱり需要がありません。しかも2S駆動するとキンキンに熱くなるのでどこのレビューでも不評です。

巻き方ですが、元々は外形0.17mmくらいの10だか11回巻きでした。ストックと同じ状態を再現しても意味が無いので、Kvが上がってしまうのは許容するとして、外径0.2mm線の6回巻きとしてみました。
6回巻きというのは事前に決めていたわけではなくて、単に0.2mm線を選んだら6回くらいしか巻けなかったというだけです。モーターのベースが外せればもう1~2回巻けるかもしれませんが、あれこれやってると壊しそうなのでまずはこのまま巻いてみました。

外径0.2mm線シングルのデルタ巻きを選んだのは、今のところ手持ちで最高だと思っているHP06-6800Kvがそうだからです。


結果、やはりKvは高めのようで、1SのminiCPに乗せた時にHK14000よりちょい弱いくらいの回転数でした。(ちょっと今測定環境が無いので無負荷でしっかりは測れていません)
いずれにせよ、multiWii機に積んで2Sで動かしてみたら、HP06には遠く及ばないヘロヘロパワーだったのでせいぜい使えて1S機だと思います。

ただ、HK14000より良いかというとなんとも言えない感じです。パワーはほとんど同じだと思いますが、アイドルアップでホバらせて下ろした時のモーター温度はHK14000の方がだいぶ低く、エネルギー効率はHKの勝ちのようです。




巻きなおしか、またはベースを変更するべきか…と考えているうちに、だんだんよくわからなくなってきました。

今まで効率が良いモーターとは、ヘリに積んだ状態でKv値に近い値で回るモーターのこと、と勝手に思い込んでいましたが、よく考えるとモーターに求めている能力はそういった数値ではなく、

  1. ピッチポンプや横チクで負荷をかけたときになるべくローター回転数が落ちない=パワーがある
  2. その上で、なるべくモーターが熱くならず、長時間飛べる

というものです。しかもこの2つの要求は優先順位があり、パワーが無ければわざわざ手巻きしてまで作る必要性は感じません。

この2つを要求仕様として、どんなモーターを探せばいいか調べてみることにしました。

2014年9月2日

インドア板飛行 お外でテストフライト

10gのメタボインドア機を、お外で早朝テストしてきました。
モーターは、スラスト調査でいったんはCX10用の1.2gモーターにしたんですが、推力に余裕がなくて重心位置が悪いとまともに飛ばなかったので、いったんSCPテールの1.8gモーターにしました。これならホバリングも可能なパワーなのでいろいろ試せます。

長方形だった翼もすこし整形した・・・けどこの写真じゃわかりませんね。

バッテリー位置はまだ調整中ですが、側面に張ると左右バランスが崩れて飛ばないのでせめて機体の下部に沿わせることにしました。バッテリーだけで機体全体と同じくらい重いのでさすがに効果があります。

見てのとおりダウンスラストほぼ無しです。急旋回するとがくっと頭を下げるので、そのときにスロットルで少しでも引き起こせないかと思ってこうしてみましたが、結果的には失敗でした。

朝もやの貝塚でテストフライト。

(ひどい頭上げはおいといて)いい感じです。スロットルを30%くらいに絞って水平飛行できますし、望んでいたくらい低速で飛べています。ちょっと広めの会議室なら飛べそう。

安定しちゃえばスロットルを絞れるということは、重心とダウンスラストのバランスをうまく出せればかなり弱いモーターでも飛び続けられそうですね。

2014年9月1日

1S用6mmモーター推力比較

4mmモーターは手持ちのラインナップが少ないので、まず6mm/7mmモーターのパワーを比較してみました。

候補は手元にあった6mmモーター 3種類と、7mmモーター2種類です。
これにnanoCPx用の200mAhバッテリー(50%,3.8V)をつないで推力を測りました。ローターは0.8mm軸の6mmモーター3種はSCP用42φを、7mmモーター2種は1mm軸だったので、55φのクワッド用ローターを使いました。

        直径      長さ    重量  抵抗  スラスト               備考             入手方法
    6mm     12mm    1.22g    2.3Ω       9.4g     SCPローター       CX-10用  
    6mm     14mm    1.54g    3.3Ω       8.5g     SCPローター       V911用
    6mm     15mm    1.76g    2.5Ω     12.0g     SCPローター        SCP用
    7mm   16.5mm     2.8g    1.6Ω     21.0g     X4ローター          V922他
    7mm     20mm     3.6g    1.9Ω     17.6g     X4ローター          HubsanX4用

抵抗が小さいということは、(構造が大体一緒なら)より電流がいっぱい流れるということであり、より大きなバッテリーを必要とします。

そういう意味では、電流がいっぱい流れるものほど推力が大きい、というみもふたもない結果になりました。それならモーターが軽いほうがお得だよね、ということで、この中ではCX-10用6mmか、V922等で使う普通の7mmテールモーターが良い候補になりそうです。

特にCX-10用モーター(元ネタのナノスパイダーも多分同じだと思います)は小さいのにたいしたもんですね。入手製も良く価格も激安です。



いずれにせよこいつらは、20mAhや40mAhのバッテリーではまず回せません。(モーターだけなら回る場合もありますが、電圧降下が起きて受信機が動作しなくなります)

また、以前ノーコンでロストした機体はこのスラスト21gの組み合わせを双発で積んでいたので、余裕で推力重量比1超えでした。そりゃー軽々と空に消えていくわな…

SPACE EXPO 宇宙博2014

週末はフライト無しでしたが、宇宙博2014に行ってきました。

一般向けイベントで、かつほとんど説明が無いので能書きやスペックが大好きな我々おっきな子供にはやや食べ足りないですが、展示物の量はかなりのもので、ところどころでJAXAの方が説明してくれたりするので丸一日いてもまだまだ飽きないです。

天井にはでっかいISS。かっこいぃー。
実物大の日本実験棟モジュールにも入れるので、その後でこれを見上げると改めてでっかいと実感します。

NASAコーナーでは、月着陸船のプロトタイプが何種類か並んでましたが、A型とD型がかわゆすぎる。

他のはもっとまじめな形状でした。


おみやげに、いつも箸置きが無くて困っていたので買ってきました。どうせこの机の上はいつもヘリや飛行機がずらっと並んでいるのでこいつが増えても違和感ないでしょう。

最大の収穫は、JAXAのLE-7コーナーできゃいきゃい騒いでいたら、H-3用次世代エンジンLE-Xのプロジェクトマネージャの方がいろいろ説明してくれたことです。今までもH2A/Bの打ち上げ成功ニュースを聞くたびに身内のことのようにほっとしていましたが、今後はそれ以上に身近に感じられるようになりますねー。