2014年4月25日

MultiWiiでヘリコプター(1)

MultiWiiはチープなフライトコントローラの中で小さくない勢力を占めていますし、なによりHobbyKingに支持されておりハード入手が容易です。


ただ、ヘリコプターを飛ばすとなると情報が少なく敷居はけっして低くありません。

2012年にPatricさんがコードをモディファイして初めてヘリを浮かせて以降、公式ページへの記載はほとんど変化が無い、というほどマイナー扱いです。


が公式docからもリンクされていますが、ボードタイプも汎用の古いものですし、今となってはあまり参考にできる部分がありません。(ヘリコプターフォーラムはそれなりに活発なので読むだけでもためになります)



まず、MultiWiiのつらいところは、サーボとモーターの番号が謎のマジックナンバーで管理されてるところです。各コプタータイプごとにどの番号がどんな役割かがハードコードで決められており、ヘリコプターは
  • HELI: 4,6,7 - swashplate servos, 5-rear servo or rear motor (MOTOR2 output can be used too for rear motor)
だそうです。サーボ1,2,3はマルチコプターでジンバル用に使われる習慣があるので遠慮したようです。

rear motorという記載があるように、一応YAWMOTORというオプションがあり、テールモーターのヘリに対応した形跡が見られます。しかしこのオプションはnanoWii等の小型コントローラでは機能しないように見える上に、どんなハードウェアでサポートされているか情報がありません。

では、サーボ4,5,6,7を使うことはわかった。そのサーボ1~8とやらはどのピンに割り当てられているのか? というとこれもまたボードによってばらばらでろくにルールがありません。しかも同じボードでもハードウェアPWMのオプションの選び方しだいで変化するという有様です。

ハードウェアPWMは本当にCPUのレベルでピン番号に制限が付いちゃうので仕方ないんですが、それならちゃんと各ボードごとにプロジェクトを管理しないと、一部のボードでしか使えない機能がいろいろできてしまって共通ソースにしている価値が薄くなってきています。

(実際にforkしてしまったプロジェクトもたくさんあります。まあ最初からそれを許容してるので文句を言われる筋合いは無いんですけどね。)


ピン番号に関して公式docでは
For promini:
  • Motors : 9,10,11,3,6,5,A2,12
  • Servos : A0,A1,A2,12,11,3,10,9
For Mega:
  • Motors: 3,5,6,2,7,8,9,10
  • Servos SW_PWM : 34+44 , 35+45 , 33+46 , 37,6,2,5,3
  • Servos HW_PWM : 44,45,46,11,12,6,7,8
For promicro m32u4:
  • ...
と書かれていて、nanoWii基板に乗っているm32u4の情報はありません! (9,10,11がスワッシュサーボで5,6がメインモーター、テールサーボのようです)

なお、もう一つ紹介したMINI MWC with DSM2ボードのほうはATMega328Pなのでpromini系だと思うんですが、サーボ4,5,6,7はピン12,11,3,10と上記に書かれており、MINI MWC基板では12番ピンがサーボヘッダに出ていないのでそのままではヘリに使えません。

まあ、そんなげっそり状態から始めるわけですが、少なくともnanoWiiの方はソースコードを見る限りこれでヘリを飛ばしてる人がコントリビュータの中に実際にいるようなのでまだマシです。今後はまずnanoWiiを動かしていこうと思います。




なお、RC入力や各センサーの現在状態を見たりPID設定を変更したりするには何かしらGUIが必要ですが、最初はやっぱりパソコンが便利だと思います。

オフィシャルにmultiwii2.3のソースコードを拾ってくると同梱されているMultiWiiConfでもいいですし、



windowsの.NETで作られたWinGUIでもいいと思います。


ただMultiWiiConfはJavaでできていて、JavaのVMバージョンによってはウィンドウが出るにもかかわらずちゃんと情報が更新されなかったり一部画面が崩れたりしますので、一発でうまく動かなかったら問題きりわけのためにWinGUIを試すことをお勧めします。

0 件のコメント:

コメントを投稿