2013年9月11日

ツインバッテリーminiCP 7mmテール逆転勝利!

前回の記事で、HP05SやC05XLを使ってしまうと7mmテール+SCPローターでさえ押さえが効かなくなったと言いましたが、nobさんのコメントで、2S機ではHP08を使ったときでさえ7mmモーターで問題なく押さえられたと教わって、モーターのせいではないと気づきました。

2S機がうまく飛ぶ理由は恐らく2Sから取り出した1S分の供給電圧が最後まで4.2V(?それとも5V?)で安定しているためじゃないかと推測されます。(2S駆動のHP08がガバナーで一定回転に保たれているという可能性もゼロではありませんけど)

なぜならば、ウチのminiCPはテレメトリーで電圧がだいたいリアルタイムにわかるんですが、HP05クラスを回してしまうと、ホバってるだけで電圧が3.6Vまで落ちて、少し負荷をかけるとフライト開始直後でも平気で3.3Vとかになっています。4V供給で18gスラストを発揮する7mmテールモーターも、本当に全力を出さなきゃいけないときには供給が3.3Vを切ってしまうという条件では実力を出せるはずがありません。


こうなると1Sで行く限り対策は2つで、大容量バッテリーにするかツインバッテリーにするか、です。
mCPX用には500や600mAhのバッテリーもあるので大容量にする手もありますが、実験としては4V供給のテールならどんな状況でもテールを押さえてくれるのかを切り分けておきたいので、あえてツインバッテリーを試すことにしました。
(実は以前も試そうとしたことがありますが、そのときはHP03S+強風下だったので、そもそもメインモーターが風に負けて回転落ちで飛べませんでした)

こんな感じの変換コネクタを作って、今はもう使い道が無くなったnano君純正の150mAhバッテリーをセカンダリとして追加します。このバッテリーは4.2g、変換コネクタが0.7gで合計5g増加です。

あえて条件を厳しくするため、プライマリバッテリーも負荷がかかるとがくっとメインモーターが回転落ちしそうな300mAhのバッテリーで試します。
こんな感じに、ESCから伸びてるコネクタにはメインモーター用のバッテリーを、RXボードに付いてる本来のコネクタにはセカンダリバッテリーを繋いでRX基板とテールモーターに専念させます。

ESCから機体へY字で電源供給してたコネクタは使用しませんが、完全にESCとRX基板が電気的に分断されてしまうと、+3.3V信号の1本しか繋いでいない、メインモーターのPWM信号をESCが認識できなくなります。
なので両者のGNDだけは繋いでおきます。

バッテリー搭載は無理やりこんな感じです。もうチョイ何か工夫しないとこれじゃスキッドが片側しか接地しません。けどまあV922と違って傾いた状態からでもふわっと安全に離陸できるのでたいした問題ではありません。


で、食堂で天井から真下にすたーんと落としてフルピッチで上昇、てのを繰り返しましたが、全くテールが動くそぶりはありませんでした。(比較用に、プライマリバッテリーだけで飛ばしたらフルピッチ上昇一発でテールが崩壊してピルピル墜落しました)

そしてさらに嬉しいことに、そこそこ元気(背面がなんとかできるかな?)な状態で、3分を超えるくらい300mAhバッテリーで飛びました。セカンダリバッテリーを積んで重くはなりましたが、確実に総エネルギーの負荷もそっちに分担されて軽くなっています。


フライト終了後に電圧を測ると、プライマリバッテリー300mAhは3.67V、セカンダリ150mAhは3.75Vになっていました。かなり良い比率で使えてるので、大体テールモーターの電力消費は全体の33%程度になっていると思って良さそうです。



というわけで、7mmモーターの18gスラストが出せれば、それを超える負荷をかけられるメインモーターなんてそうそうあるんもんじゃなさそうです。

5 件のコメント:

  1. Sachiho Takanoさん、こんにちは

    いつも詳しい実験情報ありがとうございます。

    フライトしていて、バッテリーが弱ってくると突然テールが負け始めるのが気になっていたんですが・・・コレだったんですねぇ~!(^_^)b

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  2. Takano様
    ナイスアイデアですね。大型ヘリでは当たり前ですが、まさかの100サイズでとはなかなか思いつきません。

    テレメトリー良いですね。わたしのモジュールはバンググッドは発送済になりましたが、まだ到着しません。まさかの2ヶ月コースです。

    素朴な疑問ですが、ツインバッテリーと450mahバッテリー搭載ではテールの安定性は違うのでしょうか?

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  3. vuvuさま:
    そうそう、メインモーターが弱ってきたな~って思って、そのまま無理して飛ばしてるとテールがあっちこっち向くようになって諦めて下ろすんですよね。メインモーターが弱ってるのでそのぶんテールも弱くてもいい、ってわけではないんでしょうねー。

    nobさま:
    大型機の複数セルだとスイッチングBEC使うにしても場所と重量食うし、オートロができたりするので制御だけ別電源にする価値がありますもんね。

    テールの安定度は歴然の差がありました。400とか500mAhのバッテリー積んでも、目いっぱい下に加速させて落として再上昇かける時はテールがぐらっと右に動いてその後戻るという動きをします。テールモーターのレスポンスのせいかと思ってたんですが、ツインバッテリーにしたらピクリともテールがぶれずにメインモーターだけがよたよたと必死で働いて再上昇しました。離陸直後でもテールに供給する電圧が急速に変動すること自体が良くないみたいです。
    Banggoodひどい… 私の注文も6週間目に突入しました。

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  4. Takano様
    なるほど、マイクロヘリの電脳は大したものですね。
    それを生かすハードとの整合がうまく取れれば良いというとこですね。
    master cpのダブルブラシレスで嫌になってきてますが、もう一度やって見る気になります。
    この場合ハードというよりはジャイロからの信号をアンプがどう処理するかですけど。

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    1. ほんとですね。さすがいいこと言います! >それを生かすハード

      masterCPはnobさんの記事を見てると、メインもテールもモーターカットや停止で何がなにやら本当に難しそうですね。
      でも難易度がとても高そうなところが挑戦したくてうずうずしています。中古を物色してるんですが最近あまりにも機体を買いすぎて…

      ヘリモン通販を見てたら、テールのギアダウンユニットを無視して低kVのプロペラ機用モーターをダイレクトで付けたユニットを売ってるのを見かけて、これならモーターの選択肢は広がるなー、と思いました。

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